「いいの?」

キスをされて、体を仰向けにされた。
まどろむ間もなく目を開けた。

下から大場の顔を見上げる。
あっという間に近くに来て、目を閉じた。

激しくキスをされて息が出来ない。
鼻で息をしながら声が漏れる。

苦しいのに、やっぱり自分の手が大場の顔を離さない。

ちょっと離れて、目を開けた。息をする。

ゆっくり音を立てて、ついばむようなキスをし合い。
目は開けたまま。

刺激の少ないキスだけど、下半身が勝手に揺れてる。
大場の下着をずらす。

腰が離れた隙に足でずり下ろした。
すぐにくっつくように腰を寄せて、さっきよりゆっくり動く。

息が荒くなり目を閉じようとすると腰が止まる。

ニヤリと笑う大場の顔が見えた。

「またお願いする?」

する。

答える代わりに足を腰に巻き付ける。
いきなり激しく動かれてびっくりして声が出た。
両手を離してシーツを掴んだ。

また大場がニヤリと笑う。
見たくなくて、横を向いた。

「珍しい。ちゃんと出るじゃん、声。」

顔を正面に向けて睨む。
珍しいなんて・・・・、昨日からのことなのに。

「何で我慢するんだか。」

大場が準備をする間大人しく待つ。
抱きかかえられてベッドの端に座らされた。
さっきよりもまた一段と明るくなった部屋に、ふたりの姿が浮かぶ。

胸が見える。顔も。
目の前の胸に手を置く。
胸のあたりをゆるゆると指を滑らせる。
平坦な胸。当たり前だけど。

顔を寄せてキスをする。

匂いを嗅ぎながら時々印をつけるように噛みついて強くキスをして。
頭を撫でられながら好きにしてた。

「譲、本当に我慢しないでいいから。・・・・伝えたい時は伝えて。」
顎をあげられてそう言われた。

じゃあ・・・・。

「早く・・・・。」

「そんなに時間かけてないよ。ここまで時間かけまくって振り回した割には・・・・せっかちだね。」

足は開いて腰に巻き付いてる。
顔を見られて、目を合わせながら、ゆっくりと指がそこに触れてきた。

目を閉じてのけぞる。
体をくっつけるようにきつく抱き合いながら、少し刺激をした後、つながった。

「はぁ~。」
安心のため息なのか、満足の吐息なのか。

ちょっと甘い息を深く吐いて首にぶら下がる様に抱きつく。
そのまま揺れながら肩にキスをして、噛みついて、刺激を逃がす。

その内我慢できなくて耳元に口を寄せて声をあげた。

「大場・・・・・・、好き。抱いて、もっと、抱いて。お願い。もっと。」

ベッドに仰向けにされて後は2人で声を重ねてのぼりつめた。


しばらくして布団を掛けられて抱きしめられた。
目を開ける気にはならず、ただ暖かさを求めてくっついた。

「大場・・・・・・。」

「何?・・・・譲。」

「近くにいたい。」

「いるよ。着替えもあるし。」

「・・・・・うん。」

素直に着替えを多めに持ってきてよかった。
そういうことよね。今日も、今夜も一緒にいたい。
近くじゃなくて、くっついていたい。
許される時間は、こうやって、くっついていたい。