大切なのは今までじゃない。 今からなんだ。 だって、昔は言えなかった 言葉を今は堂々と言える。 それこそがこの30センチの距離を 越える何よりも大切な事なんだ。 いや、むしろ縮めようと してくれてるのはスズの方だ。 涼美「1つ、聞いてもいいかな? リトが一緒にいた女の人は 彼女じゃないの?」 李人「違うよ。 臆病になるのは仕方がない。 スズだって、人間だ。 散々浮気されてきたスズが 疑うのも無理はない。」 だから、俺はようやく1歩を踏み出せた。 幼馴染を抜け出せない俺たちの1歩目を。