好きって言わなきゃヤダ。【完】

「じゃ、じゃあ、1回だけ、なら。」


「うそっ!?ホント!?やったー!ありがとうっ乙羽ちゃん♪」




先輩は子供のように嬉しそうにはしゃぐ。




「じゃあまた明日、帰りに迎えに来るね♪」


「はいっ。分かりました。」




先輩は嬉しそうに手を振りながら、この場を立ち去った。




そんな後ろ姿を見届け終え、小さく息を吐く。




クラス中の視線を浴びまくっていたが


誰とも目を合わせないよう自分の席へと戻る。




「…なんで、桜田先輩が、あんな奴を…!」


「潤也君、ちょっと狙ってたのに~…。」




クラスの女の子達の嫉妬の声が聞こえ、


少しだけ気分を良くするアタシは性格悪いのかもしれない。(今更)