約束していた「ミネソタ」に、数年越しに行って、「ケリーとブレット」に再会した。

メールで連絡を取り合えるようになって、SNSでもつながれる時代が来て、今でもメッセージを送り合っている。

高校時代のかけがえのない夏休みの思い出は、小説に閉じ込めた。


二十六歳のころにファンタジックな青春小説を出版して、その本を持って「智絵」に会いに行った。

髪を染めた「智絵」は、美術系の通信制の専門学校の生徒になっていた。

調子のいいときだけは外に出て、安心できる場所に行く。

そこまでは、どうにか快復していた。


本を出したことは、「鹿島先生」も「イチロー先生」も喜んでくれた。

本好きの「鹿島先生」には、最近ウェブサイト上のコンテストで結果を出したことも報告した。

「鹿島先生」は読んでくださって、はがきで感想を送ってくださった。