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受験生の時間は加速度的に流れていく。
必死で集中して問題を解いて、ああまだ十分に見直していない、完璧な回答にはほど遠いのにとあせりながら、
あっという間に消えてなくなる時間に追いすがりたくても、どうにもならない。
夏の終わり、ミネソタみやげを持ってやって来た竜也に、予定どおり「またやせたでしょ」と言わせた。
この夏は、やせたくてたまらなかった四月からのうちでもいちばん、食べない生活を実行できたと思う。
わざと部屋を暑い状態にして、食欲が湧かないようにした。
秋になって過ごしやすくなって、食欲の秋という言葉がことあるごとに頭をよぎるようになった。
食べたい。
食べちゃいけない。
コーヒーを飲んでごまかす回数が増える。
その後に体重計に乗ると、当然ながら数百グラムの増加。
そのわずかな針の動きが、苦痛。
ずっとおなかを壊している状態だった。
わたしにとっては都合のいいことだった。
体の中に食べ物が存在することを許したくない。



