休まないことが偉いことだと思ったわけではない。

後ろめたさを抱えたまま生きたくないと思った。

じゃあどうしたらいいんだろうって、それは悩むまでもないことで、錆び付いた武器を研ぎ直してみせようと決めたんだ。


中学時代、わたしの武器は勉強だった。

知識が身に付く実感は、わたしが生きている中で数少ないポジティブな刺激だった。

ただの刺激だったら、体を傷付ければ簡単に手に入るけれど、傷だらけの体にはときどき嫌気が差す。

ほしいのはこれじゃないんだと苦しくなる。


傷じゃなくて、ほしいのは武器。

わたしに必要なのは武器なんだ。


勉強という武器、知識という武器を効率よく手に入れるには、やっぱり学校という場が便利だった。

便利だから行くだけ。

あの人間関係とか嫌いな空気とかに妥協したわけでも迎合したわけでもなくて、わたしはわたしの目的のために。