まず、基本のスキンケアの仕方を覚えること。

習慣づいてしまえば、特別なことも難しいこともない。

きちんと泡立てた洗顔フォームで顔を洗う。

泡を丁寧に洗い流す。

化粧水を肌に染み込ませる。

その上から乳液で肌を整える。


洗顔フォームと化粧水と乳液は、同じメーカーの同じラインのものをそろえること。

ニキビ肌の若い人向けのものを使ってみて、もし何も変化がないのなら、敏感肌用のものを使ってみること。


というのも、ニキビは肌に脂の多い人ができるというけれど、乾燥しがちなタイプにもできるものだから。

乾燥して水分が足りない肌は、水分の代わりに脂を出して肌の潤いを保とうとする。

その結果、肌に脂が多くなりすぎて、ニキビの原因になってしまう。


高校一年のころにニキビがひどくなってからずっと、二十代前半まで、わたしは肌トラブルに悩み続けた。

特に二十歳ごろまではひどかった。

精神的な理由と食べ物による原因と、何よりスキンケアや美容に対する知識のなさが、トラブルを長引かせた。


わたしのニキビは、乾燥しがちの敏感肌が原因だった。

当時のわたしにはそれがわからない。

日を改めてドラグストアに行ってニキビの薬を買ったけれど、ニキビの原因菌を殺すその塗り薬は、わたしの肌には刺激が強すぎたみたいだ。ニキビは少しも治らなかった。