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わたしはプライドが高い。
それを痛感したのは、プライドがガラガラと崩れる経験をしたからだ。
崩れて初めて、自分が何を大事にしていたのかを知った。
高校生活、二週間目。
健康診断があった。
もともと背の高いわたしは、また少し身長が伸びていた。
体重がひどく増えていた。
保健室の鏡に映った自分の肉付きのよさにギョッとした。
こんなに太っていたのか。
こんなぶよぶよな体で、平気で人前に出ていたのか。
やせたい。
でも、どうやったらやせられるんだろう?
食べなければいいのか。
中学の給食のころより、高校に入ってからの弁当のほうが量が多い。
これをやめたほうがいいのか。
体重が増えていたことを知った日と前後して、顔じゅうが妙にかゆくなった。
鏡を見れば、明らかに赤く腫れている。
最初は、じんましんかと思った。
でも違った。
ニキビだった。
本当にあっという間に、いきなり顔じゅうがニキビだらけになった。
一週間前にはまっさらだった額は、赤いブツブツで埋め尽くされている。



