「いや〜、あれはさすが志愛って感じだったよ」


「さすがってやめてよ〜。私がいつも失敗してるみたいじゃん〜」


「いや、してるから言ってんのよ?」



入学式が終わり、私は友達の前原 美桜菜(まえはら みおな)ちゃんと入学式の感想を高校の近くのカフェで話していた。


美桜菜ちゃんとは、高校に入って同じクラスになって友達になった。


そんな美桜菜ちゃんは、しっかりしてて、真面目で
とってもタフな人。



いつも、私になにかあったら心配してくれる。


なんと美桜菜ちゃんは空手黒帯、柔道黒帯の、ほんとに強い女。そんな美桜菜ちゃんをとても尊敬しているの。



美桜菜ちゃんはアイスティーの氷をストローでクルクルと回しながら私を見る。



「ん?何かついてる?」


「いや、どうして志愛はそんなに可愛いのかなーって思って」


「私が?可愛い?」


「そうよ」


「私が可愛いわけないじゃん」


「ほんと、そういうのはやめてほしいわ。周りの人達が可哀想」



な、何を言ってるのかな美桜菜ちゃんは。