その誠とか言う男は沙奈の前に座るなり、沙奈の顔をずっと見ていた


沙「な、何ですか??」


すると誠は急に笑顔を見せた


誠「本当に!信也(シンヤ)の言う通り!気が強い女の子だね」


沙奈は気が抜けた
誠という男は暴走族とはかけ離れた少年の様な笑顔の持ち主だった


沙「信…也さん?」


誠「あぁごめん。さっきの奴だよ」


沙「高杉さんとか言う…」


誠「そう!あいつの名前は高杉信也っての」


沙「あ…あの…」


誠「何?」


沙「あなたは…さっきの話聞いてたんですよね?」


誠「さっき?…あぁ…仲間がどーとか?」


沙「はい…。」


誠「聞いてたよ」


沙「嫌じゃないんですか?なぜ!高杉さんがあんな事を言っても何も言い返さないのですか?」


誠「落ち着いて!大きい声出すと、信也に聞こえちゃうよ!」


誠はシィーと人差し指を伸ばして、沙奈の口まで持っていった


沙「す、すいません」


誠は体勢を直し、悲しい顔で語った