それからは………

お互いがお互いに遠慮しあって……何ともいえない空気だった。

いつもはおしゃべりな夏苗とアズも

静かなまま。

先輩や主任やコウは……

この空気の悪さが唯ちゃんと咲にあるって思っているから

二人をチラチラ気にしてる。

咲は……怒りがおさまり………落ち込んでる。

そんな咲を怒っているのが…………

私と海晴。

二人の睨みに益々落ち込む咲。

唯ちゃんは………

呆然としてるのか…………部屋に籠って座り込んでる。

先生は………

朝より空気の悪くなった職員室をチラチラ気にしながら

坦々と仕事をこなしている。

先生に『私が好きなことが唯ちゃんにバレて………傷つけちゃいました。』って

報告しないとおさまらないのかな?

やっとこの恋を終わりに出来たのに?

やっぱり恨めしく、咲を睨んでいたら………

「コウ、ちょっと。」って………

さすが先生、唯ちゃんを守りたいのに………四人が機能してないことに

気づいたんだね。

咲じゃないけど………唯ちゃん………いいなぁ。

これ程心配してもらって…………

……………………………………………。

不意に浮かんだのは、洋ちゃんの言った

「泣きたくなったらおいで。一人で泣かないんだよ。」って言葉と……指切り。

……………早く帰りたい。