急いで支度をして、病院にきた。

なんかちょっと緊張する。

悪斗くんのお医者さんにさっき会った時に、大丈夫だって言ってたけど。
やっぱり心配だな。

あたしはゆっくり悪斗くんの病室のドアをノックした。
中から悪斗くんの声がして、ドアを開ける。
怪我は軽くて、大丈夫そうだったけど腕には点滴がつけられていて、怪我よりも体調がって感じだった。



「大丈夫?」


大丈夫?って聞かれて、悪斗くんは大丈夫じゃないって答えるような人じゃないのに。
あたしはそう聞いた。


「大丈夫。心配しないでね」


そういって悪斗くんは笑った。




「明日には学校いけるから、心配しないで。それより、もうすぐテスト近いのに学校行かなくていいの?」


そうやってあたしのことを、こんなときでも心配してくれる悪斗くん。

優しすぎて、見た目と性格のギャップがあり過ぎて、頭がおかしくなりそうになる。





「じゃあね。お昼頃に家に帰るの?」


「うん」


「そっか。またね」




朝だし、悪斗くんはひとりになりたそうだったからすぐに帰った。