夜の静かな空気の中、二人向かい合わせで布団に包まりながら、目の前の彼を見つめる。 まぶたを落としそうになりながら彼は私が目をつむるのを待ってくれている。 「寝ても大丈夫だよ」 「でも…」 「私は…大丈夫…」 彼の頭を撫でるとごめんねと眉をさげながらまぶたを落として、心地よさそうに寝息をたてはじめた。 「ごめんね…」 起こさないように彼の腕から抜け出した私は置き手紙を残して部屋を出た。