「・・・ラバル様・・・・・。」


「・・・ヒュー・・・・ヒュー・・・・。」


私が声を掛けたその時だった。

苦しそうな呼吸を続けるラバル様の右手が、ピクッと動くのをこの目が捉える。


「ラバル様!!!!」


「・・・ヒュー・・・・ヒュー・・・ズマ・・。」


目を開けることは無いが、
口を少しだけもごもごと動かした。


・・・何を・・何を仰せか・・・。


頭を傾けて口元に耳を近づけた。