病室はとても静かだった。
ただ、天井からの明かりが、私達を祝福するかのように照らしているようだった。


「はい、よろしくお願いします。」
私はもうためらうこともなく、ゆっくりと答えた。

「やったー嬉しいな。」


あのいけてない男が今の私にはこんなに可愛いらしくて素直で男らしくて信頼できてとても素敵に見える。

人を襲うクマとか、野獣とか、おっさんとか言ってたのに。
ひどいな私。

「ふふっー」
私は思わず笑ってしまった。


「え?どしたの?」


「なんでもないよ。ありがとう。」