私は少し戸惑ってしまったけれど、頼る人もないので、

「はい、いいですよ。」と答えてしまった。


「じゃあー私はなんと呼べば?」



「舞香さんの好きに呼んでください。」


「わかりました。ちょっと考えておきます。」



私は少しだけ、ほんの少しだけ気持ちが落ち着いてきた……


「ありがとう。ちょっと元気もらえた気がします。」



「そうか、良かったです。何か欲しいものありますか?」



「じゃあ、温かいカフェオレ、一緒に飲みませんか?」



優しいクマさんは笑顔で答えた。

「わかりました。ちょっと行ってきますね。」



彼の大きな後ろ姿を私は眺めながら、彼を見送った。