ーー桜の花びらが満開に咲く春。今日ここにいる私たちみんなは中学生になる。

「おはよー!」

入学式の日、幼なじみの宇佐美真子(うさみまこ)と一緒に教室へ行った。

「緊張するねー!イケメンいるかな?‪」

私、島田瑠香(しまだるか)と真子はかなりの面食い。そんな私達は今日も目を光らせていた。

「んー。あんまいなくない?」

真子は自分のタイプの人がいなく少し落ち込んでいたが私はある男の子に目が離せなくなっていた。

「あれ?瑠香〜??」

「え、あ!ごめん聞いてなかった」

「いや、大丈夫?なんか、ぼーっとしてたから(笑)」

「大丈夫だよ!」

「ほんとに??」

「……うん!」


そんな会話が続いたとき、

「はーい!それじゃあ今から体育館に移動します。」

先生達の指示で私達は体育館へ向かった。

入場の時、吹奏楽部の先輩方が演奏をして迎えてくれた。
私は小学校の頃からピアノをやっていて音楽が好きだった。中学になったら真子と一緒に吹奏楽をやると決めていた。

そして名簿順に名前が呼ばれていく。

「1年1組織田泉(おだいずみ)」

「はい」

へー、あの子泉くんって言うんだ

「1年1組島田瑠香」

「はい!」

こうして入学式が終わって教室で先生の話を聞いている時も私は彼から目が離せなかった。

その日の学校が終わり真子と2人で帰っている時。

「今日の吹奏楽部の演奏すごかったね!真子も吹奏楽入るでしょ?」

「ね!すごかった!!まぁそのつもりだよ」

「早く体験入部いきたいな〜!フルートやりたい!」

「フルートね〜私、矯正してるから管楽器は無理なんだよね、、だからパーカッション希望!」

「あ〜そうなんだ、、それより、パーカッションって?」

「んーとね、木琴とかドラムとかやるやつ!」

「ほぉ〜なるほど」

「うん。あ、そうだ。瑠香」

「なに?」

「もしかしてかっこいい人いた?」

「え!?なんでわかったの?!」

「そりゃーね!ずっとそばにいる親友ですから!」

「さすが私の親友だ。真子には隠し事できないなー(笑)」

「そうだぞ!で?どんな人なの?」

「んーとね、確か名前が織田泉くんって子!」

「あぁー!出席番号1番の!」

「そうそう!あんまりじっくり顔見れてないけどビビってきたんだよねー!なんてゆーか、運命の人?」

「まぁいいんじゃない??てか、運命の人って(笑)」

「ふふっ」

「さーて!私もいい人見つけますかぁ!」

「お互い頑張ろ!」


入学して数日経ったある日
ーー給食の時間ーー

「このクラスにリア充の人とかいるの?」

私は気になっていた質問を班の子達に聞いた。

「あぁー。このクラスだと、あそこにいる泉ってやつかな?3組に彼女いるよ」

「えっ、、あ、そーなんだ!」

か、彼女いたの。?
なんだろ。なんか、胸が痛い。。
まだ話したことないのに、、
もう好きになってたの?私。

────────────────────
放課後。

「まーこーー!!(泣)泉くん彼女いたんだって。。」

「まじか!やるなぁ……」

「うん。。彼女いるなら無理だよ。諦めるしかないのか……」

「諦めるって(笑)そんなにすきだったっけ?」

「うん。めっちゃ好きかも。」

「そっか。……………瑠香はかわいい!大丈夫自信持って!いつかいい人みつかるから!」

「だといいけど…、」

私には泉くん以外みえないよ。