長いと思われた入学式もあっという間に終わり。

もう帰りのHRだった。


担任はどうでもよかった。
話も全然聞いてない。

考えてたのは…SOG。と罰。


行かないと罰…もしや退学とか?

いやいや!せっかく頑張ったし、

初の1人暮らしだって!


うーん…行った方がいいのかな。

退学は嫌だし…



そうだよ!行ってさっさと帰ってくればいいんだ。

それだったらいいね!


よし、決めた。


「行くことにしたの?」

後ろから來名がそう聞いてきた。

「ん。さっさと帰ってくるけど」

「さっさとSOGが返してくれるか分かんないよ?
 ま、頑張って♪」


む…いいもん!意地でも帰ってくるから!


「はい。では今日は終わりです。起立ー」

声がしたとたん一斉にみんな立ち上がった。


慌ててあたしも立ち上がる。

「礼ー」

「「さよーならー」」


そしてザワザワとみんな帰っていく。が。


それは男子だけで。

女子はというと…


「隼様は何がお好きなんですか?」

「スポーツは何が?」

「甘いものは食べれますか!?」

「お弁当で嫌いなものは!?」

SOGに質問攻め。

でも、SOGは。

「悪い。約束あるから。また今度な?」

軽く女子たちに微笑んで、
その後にあたしをチラッと見た。


はいはい。行けばいいんでしょ!

目でそう言って、あたしは教室を出た。