もしも明日という未来があるのなら

「俺から野村に幸せをプレゼント。」

はじめて見る水村の優しい表情。

どくん、と心臓が大きな音を立てる。

「だからちゃんと受け取れ。いいな?」

水村から私に、幸せのプレゼント・・・?

こんな一面があったなんて・・・

驚き過ぎて開いた口がふさがらない。

「お前驚きすぎ。」

いや、受け取れって命令したのだれよ?

一瞬むっとするも嬉しくてふふっと笑う。

「水村、ありがとう。」

一瞬驚いた顔をしたあとで笑う水村。

私はクローバーを手にぎゅっと目を閉じる。

神様、お願い。

私にもう少しだけ幸せをください。


ゆっくり目を開ける。

「長い。」

「わ、悪い!?」

あー、ほんと素直になれない。

かわいくない性格してるよね、私。

と水村が私の手をとって立ち上がる。

「ちょっ、待って。ひゃ」

前のめりになってこけかける。

「そんなに願わなくたってお前ならなんとかするだろ?」

「ん、そーだね。」

それがね、そうもいかないんだよ。

どれだけ頑張ったってもうどうしようもないの。

そう心の中で思うけど私はにっと笑顔を作る。

「帰るぞ。」

私の方を見向きもせず自転車に乗る水村。

ちょっ、はやいよ!

むすっとして私もあわてて自転車をこぐ。


水村がそんな私を見て笑ったことなんて神様しか知らない。