もしも明日という未来があるのなら

「ないなぁ・・・ないね・・・ないよぉ。」

探し始めて軽く一時間。

四つ葉のクローバーは意外と見つからなかった。

「おなかすいてきたなー。お昼にしようよ。」

「早くね?まだ10時だぞ?」

ちょっと早いかもしれないけど、腹が減っては戦はできぬって言うじゃない。

カバンからレジャーシートとお弁当を出す。

「っていうか俺弁当持って来ていないんだけど。近くにコンビニあるっけ。」

カバンの中から青のギンガムチェックの包みを取り出す。これは水村のお弁当。

「はい。」

「・・・えっ?」

水村がぽかんと口を開ける。

その顔が結構マヌケだったのでうししっと小さく笑う。かわいい顔しちゃって。

おずおずと受け取ったのを確認して自分の赤のギンガムチェックの包みを開ける。

ぱかっとふたを開けると色とりどりのおかずが目に入る。

「うん、われながらいい出来栄え。」

一人で納得していると、水村が小さく叫ぶ。

「はあっ!?これ、お前が作ったの?」

水村はさっきから驚いてばかりいる。

「うん。すごいでしょ?」

「ドヤ顔してんじゃねーよ。ほんとに食べれるのか?まずくないか?」

むっ。しつれいな。

「いいから、食べてみてよ。」

水村が卵焼きを口に運ぶ。

「ん・・・。」

「ちょっと、味ぐらい言いなさいよっ。」

「いちおう、うまい。」

「ほんと?」

いちおう、ってつけてる所が照れ隠しみたいで思わずにっこりする。

「なんだよ。」

「いや、意外と素直だなーと思って。」

「・・・」

水村が赤くなってそっぽを向いた。