「こっちが五月くん。仁香が言うとおりスリーポイント決めてた子で、一緒のマンションに住んでるの」


「え!?じゃあもともと知り合い!?」


「うーんまぁ、そう」


ビックリ仰天の仁香に、五月は「ども」と頭を下げる


ぎこちなく会釈を返した仁香は「そんで?」と次を促した



「そんでこちらが安井くん。五月くんが私のせいでシフトに穴をあけた時に、その穴を埋めてくれて。その他もろもろ、今日はとってもお世話になったので、ファミレスで大したことないけど夕飯くらいご馳走しようかと」


「すみません、お邪魔します。ご馳走になります......」


「てことで、とりあえず文化祭一日目お疲れ様って意味でも、この子たちの分は私が奢ろうと思って」



2人分のお金はこっちで出すから安心してと、遠回しに伝える



戸惑いながら「そうなの......」と納得する努力を試みる仁香の隣で、とにかく明るい弟海都くんはニコッと笑った

「なんかすごい珍しいメンツが新鮮で楽しいっすね!早苗さんも姉ちゃんから話は聞きつつ、お会いしたことなかったし。火野くんと、えーっと、安井くんも、学校じゃ関わる機会ないっすから」