ダムダムダム.....
キュキュッ
それから10分ほどして
バスケの試合が始まった
キュキュキュッ
ダムダムダム.....
ポスッ
「「「ナイス!」」」
互いのチームに点数が入るたびに、観客席からは、わぁっと歓声が上がる
ちなみに招待試合ではなく、渕高バスケ部内でのチーム対決だ
「とはいえこの部員数の中、試合に出るなんて凄いなぁ」
ここに来るまで一体どれだけ練習してきたことだろうと、五月の学生生活を想う
「ねえ仁香」
「ん?」
先ほど合流したブラコン合コン女仁香は
どこか真剣な私の問いかけに、ケータイに視線を落としたまま返事した
「何、どしたさ」
「私中学の時、何部だっけ」
「え、吹部?仁香が誘ったもんー」
「そっか。バスケは?やってなかった?」
困ったように首をかしげる仁香は、私の気迫に困惑する
「バスケはミニバスの.....小学生の頃の話ら?」
「それはそう......なんだけどさ」
「いや知らないけどね、吹部だけど、バスケも家の裏とか公園でやってたんじゃんきっと?」
「そうかもね」
「うん。早苗ちゃんが公園でバスケしてたか泥団子作ってたか、何してたか知らないけどね?」
「うん」
きっとそうなのだと思う
中学時代は
仁香に誘われて吹奏楽部に入った
それとは別に遊びで
公園や空き地でミニバスを辞めた後も、バスケをしてたのだ
だから記憶が混同していた


