一体どうすればいいんだ......



火野五月は飲み潰れたお姉さんを前に、どうするものかと考えあぐねていた



彼女はソファに丸まるように横になり、すやすやと寝息を立てている



「早苗さん、早苗さん」


「んぅ......お酒ちょうだい」


「......」




この人、酔わないんじゃなかったのか



いや......

沢山飲んだからな


あの量を飲めば流石に酔うか



酒に強いと言う言葉を信じすぎず、ほどほどにして止めるべきだった



五月は肩を揺すって再び「起きてください」と声をかけた



「五月く.......」


「このままじゃ風邪ひきますよ。歯を磨いて、ベッドに行きましょう」


「うん......歯ブラシちょうだい......」




ええ......


早苗は寝転んだまま五月の方に手を伸ばしてくる

「はぶらし......」



五月は渋々立ち上がると、洗面所と思われる部屋への扉を開けた


「早苗さん、ここ勝手に入りま......」



洗面所に入ると目に飛び込んできたのは下着が吊り下がっている洗濯ハンガー



この人は.......


いや、酔ってるのだから仕方ない



極力見ないよう洗面所の電気はつけず、五月は歯ブラシを濡らして歯磨き粉をつけた