* * *
「あーっ、早苗ちゃんが海に入ってる!こりゃレアシチュエーション!限りなく浅瀬だけど。足に涼を求めて来たなおぬし」
はしゃぐ仁香に人差し指を指され、私は「はは......」と浅い笑みを浮かべた
もったもった、ざぶざぶと浅瀬を移動し、足だけ水の感触を楽しむ
上着の下に水着を着ているので、下半身はどれだけ濡れても大丈夫
とはいえ
「ちょっと仁香、キャッキャウフフのやつやらないで。こっちに水かけないでよ」
「えーーつまんなーい」
奴が今にも勝手に水の掛け合いっこを始めそうだったので、あらかじめ釘を刺しておいた
「てか脱げば良いじゃん上、そしたら水かけれるのに」
「いやもー足出してるだけでもきつい。女子高生と比べられたら死ぬ」
「そりゃJKと肌いっしょだったらビビるよー。でもまだ若いので仁香自信ありまーす。さっきもナンパされちゃったし」
へぇ......
さっきの男たちの顔を思い出して、「もしかしてちょっとチャラいお兄さんたち?」と首を傾げる
仁香は私の足に水をかけながら首を縦に振ると
「全員チャラかったから良く分かんない。何組か声かけられた」
とドヤった
「じゃあその何組かの中に、さっき女子高生ちゃんたちに声かけてた男たちもいるんだろうな」