ビュンッと、突然強い風が、いや、光が「吹いた」。
瞬間、脳天まで突き抜けるような蒼い光が目の前で煌めく。

「っえっ…っ…」

…ゲームセンターにある機械に「光に過敏で失神した等のことがあることは使用しないでください」と書いてあるのを見て私はそんなことないでしょ、といつも笑っていたけれど、
蒼い光の衝撃を受けて目の前がチカチカし、飛びそうな意識を必死に繋ぎ止めようとしている自分を発見して、今まで笑っていた人たちごめんなさい、と心のなかで手を合わせた。

それはそうとして…光の衝撃はすさまじかった。
本当に、意識が飛びそうになるほど。
現に今も立っているのがやっとだ。

ぼんやりした頭を振りつつ、チカチカしてハッキリしない視界を見つめているとふと目の前に白い陰が見えた気がした。
驚いて私が目を凝らすのと同時に、声が聞こえた。

「…まったく、ここの奴はホンとに弱っちい…まあ、こいつはまだましな方か。」