【完】それでも、わたしはこれを恋と名付けたい。




もう、限界。


声が震えてないかな、とか

泣き顔を見られてないかな、とか


色々気になることはあったけど

もう、抑え切れそうにないみたい。


わたしはひとり、走った。

宛もなく、ただただ走った。



「…っ、うぅっ…」


ねぇ、どうして?

今度こそ上手く行くって信じてたのに。






その後のことは、よく覚えていない。


フラフラと仕事に戻って、上手く動けていたのかさえ分からない。


まさくんへの返信をすぐにしなかったことなんて、今まで一度もなかったかもしれない。


終わった、のかな、わたしたち…