ビルとビルの間から見える光は、美しく、私に感嘆のため息をつかせた。 その太陽は、まるで心を浄化してくれるように私を照らした。 この太陽はもう、二度と見れない。 見れるとしたら、生まれ変わったとき。 ……さようなら。 私は太陽に背を向けて歩き出す。 向かう先は、今よりも人が増える、あの駅。 今は10時くらいだけど、それでも人は多いだろう。 私は自分の制服を見る。そして、小さく胸を叩く。 「大丈夫」 空をそっと見上げた。