お昼休みに一人で窓の外を眺めていると、突然肩を叩かれた。
私が振り向くと、そこにはお団子頭の小柄な女の子が立っていた。

「ねぇ、すずねちゃん」
女の子は可愛らしい小動物のような声をしていた。
その声が小声になる。

「ねぇ、すずねちゃんって大川君と仲良かったっけ？」
想像していなかった質問を投げかけられ、戸惑う。
なぜ、大川ないとが出てくるんだ？

その女の子によると、その子はずっと前から大川ないとのことが好きだったらしく、二ヶ月後のバレンタインデーに告白を考えているらしい。

そう言えば最近ないとに熱い視線を送っている女の子が多い気がする。
あの美貌だから、モテるのかもしれない。

女の子はないとの好物を聞いておいてと私にお願いした。
バレンタインデーのお菓子を送るときに彼の好物を送りたいらしい。

何とも微笑ましい青春の一ページという感じだった。

しかし、私は嫌な予感を感じていた。