家の外に一歩出ただけで、冬の寒さが肌を刺す。
体に鳥肌がぶわっと一斉に立った。

歩いていると冷たい氷のような向かい風が吹いた。
風に当たった私の体は大きく震える。
口さえも激しく震えて、お互いにぶつかり合った歯がカチカチと音を立てた。
冬の寒さは、寒いとか冷たいではなく、痛いんだよ。
私は心の中でそう呟いた。


時々エアコンのついていないこの学校を憎く感じることがある。
ストーブ一つで後ろの方の席まで温まらない。

もちろん、ストーブだって温かいだろう。

でも、ストーブから遠い席の私には届かなかった。


文字を書こうと思っても、手がかじかんで動かない。
冷えきった手はやはり痛かった。
冷たいではなく痛かった。

こんな状態にした寒さに憎しみを感じる。
目の前のシャープペンを投げてやりたくなった。

普段はこんなに不満や怒りを感じることはないのに。
私はきっと心すらも冷えきっている。