ないとから私達の関係を聞いたあの日からもう二ヶ月もたっていた。
あの日から今日まで、あのとこを忘れたことはなかった。
私とないとは人間じゃない。信じられるはずがなかった。

そして今も信じていない。



「き…おき…青木すずね!」
「はい!?」
私は突然名前を大きな声で呼ばれビックリする。
声がした方を見ると、社会の先生が一枚の紙を降りながら、イライラした顔でこちらを見ていた。

「何度も呼んでるだろ!返事しろ!」
何も知らない先生は大声でまくし立てた。
そりゃあんたは何も知らないから怒れるだろうね。
当たり前の事だと分かっているのに心の中で毒づく。

渋々受け取ったテストの点は散々なものだった。
いや、待てよ。
今回のテストは難しく平均も低い可能性がある。
そしたら私は悪くない!
私は自分にそう言い聞かせる。。虚しい慰めだ。
なぜなら私は今見てしまった。
大川ないとの紙に書かれた、「100点」の文字を。


このテストの平均点が60点だと言うことを知ったのはそれから10分くらい後のことだった。
私とないとが化け物だということも信じたくないが、
私の点数が12点だということも信じたくなかった。



その後返ってきたテストもすべて酷い点数が書かれていた。
すべて10点台だった。