すっかり忘れてた秋山のこと。
秋山を見ると額を押さえしゃがんでいた。
「立花……」
か細い声で顔だけあげる。
その目は少し涙ぐんでる。
そ、そんなに痛かったのかな?
鈍い音はしたし、私も少し痛かったけど。
「ひでぇよ立花。頭突きした上に忘れるなんて」
「ご、ごめんね」
でも頭突きは仕方ない、正当防衛だよ。
こっちは無理やりキスされそうになったんだから。
「あ、ああ、そうだ!お母さんに早く帰って来いって言われたんだった!」
本当はお母さん今は旅行中で家にいない。
だけどもうその場から逃げたい私は咄嗟に嘘をつく。
