カップルではなく女子社員二人の会話だけど内緒話のようだし勝手に聞いていい訳じゃない。それを重々承知で、それでも光希は動けなかった。
「岡澤」の「とっておきの秘密」を「麻里子」が話すのだ。
岡澤に好意を寄せている、来週一緒に海外に出張にいく「藤末麻里子」が。
光希は息を殺して、静かに聞き耳を立てる。
「人事にね、私の事を好きな人がいるのは話したでしょ?」
「うんうん。あのさえない君な課長でしょ?」
「そう。四十後半でやっと課長の人ね。でもその人、意外と使えたのよ!だってちょーっとお願いしたら、岡澤さんの個人ファイル、見せてくれたんだから」
「え!?個人ファイルってヤバくない?どうやったのよ!」
「岡澤」の「とっておきの秘密」を「麻里子」が話すのだ。
岡澤に好意を寄せている、来週一緒に海外に出張にいく「藤末麻里子」が。
光希は息を殺して、静かに聞き耳を立てる。
「人事にね、私の事を好きな人がいるのは話したでしょ?」
「うんうん。あのさえない君な課長でしょ?」
「そう。四十後半でやっと課長の人ね。でもその人、意外と使えたのよ!だってちょーっとお願いしたら、岡澤さんの個人ファイル、見せてくれたんだから」
「え!?個人ファイルってヤバくない?どうやったのよ!」

