『うん。また、後で』
「うん。また、後で」
タップして通話を切った後、光希はスマホを見つめたままぼんやりと考える。
「また、後で」どうするんだろう。私はどうしたいんだろう。
その答えは着替えても、電車に乗っても、会社に着いても出なくて。意識せぬまま、ルーティンとして仕事の用意を進めて行く。
「冴島ちゃん、ちょっと来て」
だから、静香さんが近くに来た事にも気付いてなかった。急に声をかけられ、びくりと体が跳ねた。
「あ……静香さん、おはようございま」
「挨拶なんていいから。ほら、こっち」
どうやら急ぎらしい。光希の腕を掴んで、ぐいぐいと引っ張っていく。
「うん。また、後で」
タップして通話を切った後、光希はスマホを見つめたままぼんやりと考える。
「また、後で」どうするんだろう。私はどうしたいんだろう。
その答えは着替えても、電車に乗っても、会社に着いても出なくて。意識せぬまま、ルーティンとして仕事の用意を進めて行く。
「冴島ちゃん、ちょっと来て」
だから、静香さんが近くに来た事にも気付いてなかった。急に声をかけられ、びくりと体が跳ねた。
「あ……静香さん、おはようございま」
「挨拶なんていいから。ほら、こっち」
どうやら急ぎらしい。光希の腕を掴んで、ぐいぐいと引っ張っていく。