「青春してるやつがいるよ~。まっぶし~。せっかくだから、高校生活最後の夏、みんな誘ってプールとか海とか花火大会とか行きまくっちゃう?」


「おっ、いいな。俺は亜美も誘おう」


「ぼくも、このメンバーだったら楽しみです。目の保養になりそうだ」


「あっきーを巡って、さよ子ちゃんと鈴蘭ちゃんのガチバトルが展開されるかもね」


「煥のやつ、一瞬で逃げ出すぞ」


「硬派ですよね、煥くんは」


「というか、ただの鈍感って説もあるけどー」


「俺は鈍感説に一票。あいつ、それ系の動画とかは普通に観てるよ」


「へえ。どういうジャンルが好きなんでしょう?」



その瞬間、テーブルに投げ出した三台のスマホに、同時に同じメッセージがポップアップされた。


煥からの連絡だ。



〈すぐ〉



それだけ。