「ちょっと!片瀬君?」



教室の中で劇の練習をしている愛梨ちゃんを見ていると、突然声がかかる。


その声の主は俺のクラスの委員長だった。



「そんな所でボーッとしてないで、台本のセリフ覚えてよ!一応主役でしょ?」


「もう覚えたけど?」



俺の言葉に委員長が仁王立ちのまま固まる。


そしてこっちを睨みながら、 何も言わずに立ち去った。


...一体何だったんだか。