キミへの想いは、この声で。


翌朝。


早速、ひーくんにもらったミサンガを腕につけて登校してきた私。


「おはよう、ひーくん!」


教室にひとりでいるひーくんに、私は元気よくあいさつをした。


「おはよう、茜っち!

……あ、早速つけてんだ、それ」


ひーくんが私のミサンガを指差しながら、嬉しそうに言う。


「うん!そういうひーくんこそ、腕につけてくれてるんだね」


「だって、大切にするって約束したし」


「ありがとう、ひーくん」


「それは、こっちのセリフな」


ふたりでおかしそうに笑い合う。


「あ、陽太ー」


そのとき、ひーくんが別のクラスの友達に呼ばれた。


「ごめん、ちょっと行ってくる!」


ひーくんはそう言い残すと、教室から出ていった。