キミへの想いは、この声で。


「おふたりさーん、トランプしないんですかー?」


「あ、するする!行こ、茜」


優乃ちゃんに返事をした颯太くんは、私に優しい笑顔を向ける。


「うん!」


私は嬉しくなり、自然と笑顔になった。


「で、まずはなにすんの?」


丸いテーブルの周りを五人で囲うと、颯太くんがたずねる。


「……平和にババ抜き?」


「平和ってなに!?ほかのは、平和じゃないの!?」


徳原くんの疑問形に、颯太くんが盛大なツッコミを入れる。


「……誰もが知ってるって意味では、平和だろ」


トランプを切りながら、徳原くんが答える。


……たしかに、ババ抜きを知らない人は、まずいないよね。