なんで今、キュンってなったんだろう……。
「そんで、言いたいこととか言いまくればいいんだよ。
優乃なんて、言いたい放題だろ?……わっ!」
「言いたい放題って、失礼なんじゃない?
颯太くん?」
颯太くんの肩にひじを乗せた優乃ちゃんが、またしても黒い笑みを浮かべながら、怖い声で問いかける。
「……本当のことだろ。
というか、優乃の〝颯太くん〟って呼び方怖いからやめろ!」
「なんでよ!」
「おい、お前ら。いいかげんケンカはやめろ。
ほら、優乃。お前の好きなアップルジュース」
「アップル……!うん、ケンカやめる!
直樹、ありがとう!!」
「……ったく、調子いいやつ……」
はぁ……、とあきれたようにため息をこぼす徳原くん。



