キミへの想いは、この声で。


「そのお礼と言ってはなんだけど、みんなにクレープをごちそうするわ」


お母さんの言葉に、やっぱりためらってしまうみんな。


「これは茜からのお願いなの。

みんなにお礼がしたいって。

だから、茜と一緒にクレープ食べてもらってもいいかな?

この子はきっと、みんなが頷いてくれるまで帰らないと思うし」


「……じゃあ、あのお願いします。

私、クレープ食べたいです」


「俺もクレープ食べたいです!」


「……俺もお願いします」


お母さんの言葉がよかったのか、みんなはクレープを食べることを選んでくれた。


「よかった。それじゃあ、行きましょう」


そう言って自転車を押して歩くお母さんの後ろを私たちは二列になってついていくことになった。