罪を犯した織姫と、傷を背負った彦星は。


―――――――――――…


『新宿~新宿~』

アナウンスが終わり扉が開くと同時に、押し合うように人が流れ出る。

新宿のホームには電車を降りると同じぐらい、乗る人が待っていた。

私と翔は落ち着くのを見計らってから電車を降りた。


「人が多くて凄かったね」

「東京の帰宅ラッシュにだけは巻き込まれたくないもんだよな」

「翔大丈夫だった? 結構押されてたよね。ごめんね」

「平気。それより待ち合わせ場所ってJRの南口?」

「うん」

翔と二人、早歩きで並んで歩く。制服姿の学生。スーツを着たサラリーマン。綺麗な格好をしたOLさん。ヘッドホンをつけている派手な髪色をした大学生らしき人。たくさんの人がいる都会。

田舎道を一緒に歩いて帰っていた翔と、今は人ごみの中を抜けて歩いていく。

私より背の高い翔は、歩幅も大きく、最初はついていくのに必死だったが、それに気が付いた翔は少しだけスピードを落としてくれた。