「もうすぐ、誕生日終わっちゃうね。」



ベランダに出て2人で星を眺めていた時、玄関があく音が聞こえた。



「…父さん?」



薄暗い玄関に明かりをつけると、やっぱり父さんで嬉しくて抱きついた。




「久しぶり、レイン。…エマ、久しぶり。」




俺を抱きしめて、母さんにキスをする。



いつものこと、いつもの風景。






「誕生日おめでとう…レイン。」





大きなプレゼント。




それを抱え俺はリビングへ走った。






…そのあとの悲劇を知らず。








「父さん、今日父さんと寝ていい?」




「ん?あー…ごめんな、今日母さんと寝るんだ。」




幼いながらに俺は気を使いその日は引いた。




23時。



夜中に目が覚め、寝室からの物音に扉を開けた。








「父さん…?」