「夢じゃ、なかった…っ!」



開いたシャツを握りしめ、レオンの顔は苦しそうに歪む。



「エミリー、アラン!こっちに死神が倒れてる!」



リアムが呼ぶ方へ向かうと、影で動けないように拘束されている死神がいた。



「影…レインか。」



でもそのレインがいない。




「…レオン、レインはどこへ行ったかわかるか?」




エミリーが聞いてもただ首を横に振るだけのレオン。



さっきから頭を抱えている。







「俺が…やった。」




「…どういうことだ?」




小さく呟いたレオンの言葉はエミリーによって拾われた。






「俺が…レインを、やった…」





その言葉を聞いた瞬間エミリーはレオンの胸ぐらを掴む。





「どういうことだレオン!!」





「エミリー!レオンの話を最後まで聞こうよ!」



咄嗟に止めに入ったリアム。




確かに…取り乱す気持ちはわかるけど、詳しく聞かないとわからない。