「レイン、依頼だぞ。」



相変わらずのアランの綺麗な青い髪は、少し短くなっていた。



「はい、すぐ行きます。」



先にジルさんの元へ向かうアランの後ろを、リアムを離して後を追う。



「レイ、帰ってきたら遊ぼーねー!」



ぶんぶん手を振るリアムは、まるで弟のよう。


…弟がどんなものかはわからないけれど。





「…今回は僕の私情なんだけどね?」



「はい。」




「僕の古い友人でね。お店を開いているんだけど、店員さんが次々と辞めていってしまって人が足りないらしいんだ。」



ジルさんの古い友人…か。




「Sherryってお店なんだけど、ここからそう遠くはない。…行ってくれるかな?」



アランも俺も頷き、地図を貰うと言われた通りそこまで遠くはなかった。




「じゃあ、頼んだよ〜!」



見送るジルさんに曲がり角まで手を振り、雨が降りそうなので少し早足で向かう。





「ここ…ですね。」




少し入り込んだところにあったSherryというお店。


外装はオシャレな造りで、店内も賑わっている。