「改めましてよろしくね、エシリア。」



「はいっ!頑張ります!」




あれからCROWNに戻り、エシリアのことを話すとジルさんは快く受け入れてくれた。



「レーイー!エミリーが虐めるーっ!」



もう1つ変わったことといえば、エミリーの弟 リアムと仲が良くなったことかな。




「…なにかしたんですか?」




「リーアームー!レインに隠れるな!お前が悪いんだぞ!」



廊下の向こうから鬼の形相でこちらに走ってくるエミリーは、CROWN最強の女と言われているだけあって流石に恐ろしい。




「…エミリーの、おやつ食べた。」




後々知ったことは、エミリーとリアムは相当な甘党だということ。



「エミリー、落ち着いてください…」





「レイン!いくらお前でもリアムを庇い立てするなら蹴り飛ばすぞ!」




…エミリー、怖すぎる。




「エミリーさん、私、何か作りますよ?」




鬼の形相の目の前にたったエシリアは、少し背の高いエミリーを見上げた。




「お前は確か新しく入った…」




「エシリアです!なにか食べたいものはありますか?」




「あ、あぁ…じゃあリアムが食べたプリンを頼む。」




「了解しましたっ!」




そして2人は厨房へ向かった。





「助かったぁ…」




「…エミリーのおやつを横取りするなんて、リアムも度胸ありますね。」