「レインくん、ちょっと。」
…この期に及んでこの男は…
「ジルさん…」
さっきのエミリーの言葉を聞いてから、みんなジルさんを見て警戒している。
…この男はもう気づいているだろう、こっちが薄々感づいてることに。
「…ここでは話せないことですか?」
そう言うと、困った“演技”をする。
「いや…話そうと思えば話せるんだけどね。…全てをバラしていいのなら。」
最後の言葉は耳元で囁かれた。
…今バラされればみんな混乱して、またマインドコントロールにかけられるかもしれない。
「…わかりました。少し行ってきます。」
「レイン…」
不安げな表情のエシリアをひと撫でして、俺はクロスの後ろを歩く。
「いや〜面白くなってきたねぇ。」
顔に手をあて、ジルさんの顔からクロスの顔に戻る。
…見る度に嫌になる顔だ。
「何が目的だ。」


