同一人物とは、少し違う。
片方は既に死んでいるから。
…なんて言ったら、みんなはどちらを悲しむだろうか。
「…クロスは俺の父です。」
全てを話すにはまだ早い。
…話せるまで話そう。
「レインの父親…?」
だいぶん傷も治ったので、さっき持っていかれた血はまだ誰にも使われていないんだろう。
「…あの人は俺の血を使い、何かをしようとしているのは確実です。現に俺はアランに見つけられるまで地下で血を取られていました。」
何故アランにマインドコントロールが効かなかったのか。
さっきエミリーで試してやっと分かった。
…アランは俺のマインドコントロールを先に受けていたから。
初めて会った時に中々起きないアランを起こしたのもマインドコントロールの一種だった。
「なんでレイのお父さんはそんなこと…」
“普通”ならばそう思うだろう。
でも俺達は普通ではない。
「…あの人の血が枯れてしまったからでしょう。だから血を継ぐ俺を選んだ、ただそれだけですよ。」
そう言うとリアムは、他人事なのに今にも泣きそうな顔をした。


