「なんだよ、その傷……そしてここ…」


俺の拘束を外しながらまわりを見渡すアラン。


「はやく出よう。」

傷が酷くて歩けない俺はアランにおぶられ、久しぶりに地下から出た。



「…戻って…これた…」


服もボロボロで、まるでタイムスリップでもしてきたかのように1人だけ時間が止まっている。



「とりあえずサシャの所に…」



傷口に気を使ってアランはあまり揺らさないように運んでくれた。


…久しぶりに人の優しさ、温かさに触れて俺は…何日かぶりに目を瞑ってしまった。