…あれから何日経ったかな。


「レイン、お前のおかげで母さんの調子が良くってな。」


毎日血が流れ、その血は相変わらず床に仕掛けられた何かに吸収されていく。


「…そうかよ。」


嬉しくないといえば嘘になるかもしれない。


治りが遅いのは…母さんが治っている証拠。

それと共に、ホルマリン漬けの人型じゃなかった者達も最近人型になってきている。



「貧血になられても困るしなぁ…あ、俺の血でも飲むか?」



…死んでも嫌だ。

それなら大量出血で死んだ方がマシだ。



「“死んでも嫌だ。”って顔してるな〜。酷い酷い。」


あれから毎日来ては、身動きの取れない俺の身体を傷つけて血を取っていく。



回復が全くしないからきっとどこかで誰かが治っていってるんだろう。