固い何かを食べるような、バキバキという音や聞きなれない音が聞こえて俺は部屋の電気をつけた。





「…レイン、今日は父さん、母さんと寝るって…言ったよな?」


何かをしている手を止め、父さんは口元を拭い振り返る。



その笑顔がなんだか不気味で1歩引いた。




「う、ん…ごめん、なさい…」



急いで部屋を出ようとドアノブを掴むと、その手を掴まれわかりやすく驚いた俺は父さんの顔を見る。




「…父さん?」




「レイン…」



急に抱きしめられて、戸惑ったけど温かい体温が心地いい。











「っ父、さ…」





腹部に激痛が走り、みてみると俺の腹には父さんの手が貫通していて。




ズボッと抜けた父さんの手についた俺の血を父さんは舐めとった。






穴があいた俺の腹は、徐々に治っていく。



それでも痛みは消えない。


変な感覚に、吐き気を覚えた。





「流石だな。」