外には出ないでマンションに二晩泊まって。亮ちゃんから借りたシャツ一枚の恰好か、何も着てないかのどっちかで殆どの時間を過ごした。
シアワセ過ぎてふわふわしていたら津田さんから電話があって。冷水を浴びたみたいに現実に戻されたりもした。

このまま津田さんにはしばらく、婚約者のフリでいてもらうのを決めたのは亮ちゃん。お正月休み中、ナオの都合に合わせて彼が挨拶をしに家に来ることになった。でも。先を考えればこれ以上、津田さんと家族の接点は無い方がいい。


「亮ちゃん。わたし・・・家を出て一人暮らしする」

一大決心して、亮ちゃんに打ち明けたのだった。